CINEMAライター 能登春子/木香圭介
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ジャッキー・チェン、ジェット・リーが奇跡の共演!!


最後といえば、残念ながらこの作品にはNG集が付いていない。
何で?勿体無いよー。
ジャッキーとジェッド・リーは一人二役を演じていて、ジェット・リーは
分かりやすいが、ジャッキーは最後にならないと分からないかも。
少年の師匠となるのが、ジャッキー&ジェット・リーだが、ジャッキーは
酒が手放せないという「酔拳」のクンフーマスターがモデルのような役
で、ジェット・リーはデビュー作の「少林寺」を思い出すモンク役。
勿論、2人の対決シーンも用意されている。
監督が、「スチュワート・リトル」シリーズのロブ・ミンコフなので、子供向きのファミリー作品という評判だったけど、これ
はカンフーおたく・ムービー。
そして、ジェイソンがオールド・ホップの店で見つけ、時空を共に移動してきたこの棒こそ、孫悟空の「如意棒」だった
のだ。そして、彼を解放する事こそが、ジェイソンが元の世界に戻れるただひとつの方法だという。
彼はジェイソンの持つ金色の棒を見ると、ある予言をジェイソンに伝える。ジェイソンこそが孫悟空を解放し、この世
に平和をもたらす"導かれし者"であると。孫悟空を解放するためには彼の武器、「如意棒」を孫悟空の元まで届
けねばならない。
死んだかと思った彼が目を覚ますと、今まで見た事もない景色が広がっていた。
そこはなんと古代中国。状況も分からぬまま、突如現われた黒い兵士達に襲
われるジェイソン。その時ジェイソン達の前に陽気な酔っ払いが現われ、一瞬に
して兵士達を倒してしまう。 酔っ払いの名は酔拳の達人ルー・ヤン。この世界
は今、悪の将軍ジェイドによって牛耳られ、人々の村はジェイド将軍の手によっ
て次々と滅ぼされているという。世界を救うにはジェイド将軍の呪いにより、石に
封じ込められてしまった偉大なる賢人孫悟空を解放するしかないという。
チャイナタウンからの帰り、ストリートギャングに絡まれたジェイソンはオールド・
ホップの店への襲撃を手伝うよう脅される。その夜、襲撃を受け銃弾に倒れ
た老店主は、ジェイソンに金色の棒を渡し、元の持ち主に返して欲しいと頼
む。強盗の目撃者として、自身の身も危うくなったジェイソンは屋上まで逃げ
るが、ギャングに追い詰められ、棒を持ったまま屋上から転落してしまう。
その時、ふとジェイソンの目に、店の奥に置いてある古びた金色の棒が目に
入る。店の老主人が言うには、これは売り物ではなくある人の持ち物だが、
受取人が現われぬまま、ずっと置いてあるのだという。
現代のアメリカ、ボストン。カンフーオタクの気弱な青年ジェイソンは、いつもの
様にチャイナタウンの老主人オールド・ホップが経営する質屋でカンフーDVD
を物色していた。
決して叶わないと思われたジャッキー・チェンとジェット・リーによる
夢のコラボレーションがハリウッドの手で実現した、カンフー映画。


7月26日(土)より
全国ロードショー
ライター:木香圭介


オフィシャルサイト

サマンサが主に引っ張る下ネタ満載のガールズトークは快調で滑り知らず。
女性陣のファッショナブルな衣装は、趣味は分かれるだろうが、華やかで
目に楽しい。ニューヨークやメキシコのリゾートなど、非現実的なロケーション
にもワクワクさせられる。男や恋愛のことばかり考えている女性の物語は思
い切り軽いが、思い通りにいかない現実をしなやかに逞しく生きる40代の
豪快ネーさんたちの魅力は十分伝わってくる。
キャリーは、2度の離婚歴からマリッジブルーに陥ったビッグに式をドタキャンされ、サマンサは、恋人との安定した
生活に欲求不満気味、待望の実子を妊娠したシャーロットは幸せ過ぎることに恐れ、ミランダは離婚の危機に
直面している。4人は、それぞれに辛い悩みを抱えているが、仲間の窮地にはすぐさま駆けつけ勇気づける。
たまには喧嘩もあるけれどちゃんと仲直り出来る―それが親友。映画版では、女同士の友情がメインテーマに
なっており、わがままそうに見えて、意外に情に厚いヒロインたちの姿に思わずホロリとさせられる。
描かれるのは、2004年で終了したテレビシリーズのその後の物語。テレビシリーズのファンなら、4人のヒロイン
に加え、彼女たちとすったもんだの末に結ばれたパートナーもまた懐かしく、オリジナルメンバーがもれなく揃っただ
けでもうれしいのでは。そんな感動を味わいたかったら、6シーズン続いたテレビシリーズを見てから、映画を見る
のがいいだろうが、テレビシリーズを未見でも十分に楽しめる。
「VOGUE」にも寄稿する人気セックス・コラムニストのキャリー(サラ・
ジェシカ・パーカー)は、長年くっついたり離れたりの関係だった理想の
男性ミスター・ビッグ(クリス・ノース)とついに結婚することになる。
プレイガールのPR会社社長サマンサ(キム・キャトル)は、ようやく若い
俳優の恋人スミスに落ち着き、彼の仕事のためにLAで暮らしている。
白馬の王子様を夢見ていたシャーロット(クリスティン・デイヴィス)は、
理想とは違うが優しい旦那様と結ばれ、可愛い養女と共に幸せな
結婚生活を送っている。一方、家庭と仕事のバランスに悩み、夫婦
生活もおざなりになっていた敏腕弁護士のミランダ(シンシア・ニクソン)
は、夫スティーブ(デヴィッド・エイゲンバーグ)が出来心からした1回の
浮気を許せずに別居する。
ニューヨークに住む 4人のキャリアウーマンが理想のパートナーを求め
てユニークな男性遍歴を重ねる…。
恋愛観や男性観、セックスライフまであけすけに語り、大人の女性の
鋭く、厳しい本音トークが話題を呼んだ米人気テレビドラマの待望の
映画化。
大人の女性の愛と友情を描いた
オシャレでセクシーなラブコメディー

ライター:能登春子
8月23日(土)より
日劇3他にてロードショー



気の置けない仲間たちとの気ままな暮らしはつかの間、マックスがベトナム戦争へ召集され、
ジュードとルーシー、セディとジョジョら恋人たちにも思わぬ運命が待ち受ける。

俳優たちが実際に歌う大胆にアレンジされたサウンド、創造力豊かな映像なども話題
になっており、革新的なビートルズの世界は必見の価値あり。
描かれるのは、1960年代という混沌とした時代を生きる若者の群像劇。若者たち
がそれぞれの境遇ゆえに経験する喜びと哀しみ、挫折と再生の物語をビートルズの
歌で紡いでいく。愛や友情、反戦、平和、人生のわびさびなどをテーマにしたビートル
ズの深遠な歌詞を巧みに生かしたストーリー構成がよくできている。含蓄にとみ、聴く
者の心を震わすビートルズの歌の素晴らしさにも改めて感動する。
ニューヨークで、マックスとジュードはクラブシンガーの女性セディ
(デイナ・ヒュークス) のアパートに住み始める。アパートには、デト
ロイトの暴動で弟を失ったギタリストのジョジョ(マーティン・ルーサ
ー・マッコイ)、チアリーダーの友達に失恋したゲイの少女プルーデ
ンス( T.V.カーピオ)、そして、恋人をベトナム戦争で亡くしたマッ
クスの妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)もルームメートとして
加わる。
1960年代、イギリス・リヴァプールの造船所で働く若者ジュード
(ジム・スタージェス)は、母の反対を押し切り、まだ見ぬ父を探し
にアメリカへ旅立つ。
自分の存在を知らない父との再会はほろ苦い結果に終わったも
のの、中産階級の大学生マックス(ジョー・アンダーソン)という親友
を得たジュードは、自由を求めるマックスに誘われるままにニュー
ヨークへ向かう。
時代や世代を超えて、今なお多くの人々の心を捉え続ける
ビートルズ。
『フリーダ』のジュリー・テイモア監督が、ビートルズの名曲の
数々を使った大胆な試みのミュージカル映画を完成させた。
素晴らしいビートルズの名曲が鮮やかに浮かび上がる
ライター:能登春子
8月9日(土)より
全国ロードショー

オフィシャルサイト


本作のプロモーションのためにキャストが来日した。2人の美女に
囲まれたブレンダン・フレイダーは「楽しくて、情熱的で、こんな面
白い役はほかには無いと思うよ。僕にとって贈りもののような役だ
ね」と、終始ご機嫌。
映画の中の魔法の水をかけるシーンを再現し、床にコップの水を
まいてみたり、誕生日のミシェル・ヨーのために用意されたケーキを
指でつまんでみたりして、ずっとふざけて楽しそうだったが、美女ふた
りはそんなブレンダンをもてあまし気味だった―。(F)
大人気アドベンチャー・シリーズの
第3弾

さて、このシリーズ。息子も立派に成長したし、新たなシリーズの始まりとなるのだろうか?
邪悪な皇帝を演じたジェット・リーは、『HERO 英雄』のときの役から衣装といい、そのまま抜け出し
てきたようだ。しかもやたらと変身する。3頭の龍で空を飛ぶシーンは、まるでキングギドラだ。
上海の街中を暴走する奇想天外なチェイス・シーン。ヒマラヤ山脈で繰り広げられるど派手なバトル・シーン。
万里の長城で激突する蘇った皇帝軍と反皇帝軍との激烈な戦闘シーンと、相変わらずスケールのでかいアク
ション・アドベンチャーだが、テーマは家族の絆と団結。
妻のエヴリン役がレイチェル・ワイズからマリア・ベロに変わり、アジア側からは『ドラゴン・キングダム』で
ジャッキー・チェンとの夢の共演が話題になっているジェット・リーをはじめ、ミッシェル・ヨー、アンソニー・
ウォン、イザベル・リョンと面白いメンバーが集まった。
今回は、前2作を監督したスティーヴン・
ソマーズがプロデューサーにまわり、『トリ
プルX』『ドラゴンハート』のロブ・コーエン
が監督に。
今回の舞台は、北京五輪で注目されている中国へ。物語は、オコーネル夫婦(ブレンダン・フレイザーとマリア・
ベロ)の息子アレックスが大学で考古学を学んでいて、彼が発掘した秦の始皇帝のミイラが蘇って戦うハメとな
る。そこで、アンソニー・ウォン扮するヤン将軍が、ジェッド・リーの皇帝を蘇らせたことから、それを追いかけて舞
台はヒマラヤへと移る。
この作品は、大ヒット・ミイラシリーズ
ハムナプトラ『失われた砂漠の都』、
『黄金のピラミッド』に続く7年ぶりの
第3弾。
8月16日(土)より
全国ロードショー
ライター:木香圭介



飼育員がエサやりの合図をしても全然集まらなかったり、身の危険さえ心配してしまうほど激しい遊
び方をしたり、グテッと寝そべりながら授乳したりと、どのパンダも実に悠長で大胆で豪快な姿を見せ
る。突拍子もない行動、それを悪びれもしない無邪気な姿に大笑いしつつも、穏やかな気持ちにな
ってくる。どんな生活をもありのまま受け入れ、楽しむ潔さと大らかさ、そんなパンダの生き方が人々
に癒しを感じさせる理由であり、心地よく生きるための秘訣なのだと思い至らせる。
日がな1日、笹を食べたり、 仲間と遊んだり、ただグテッと寝そべっていたり。愛嬌たっぷりの風貌で、マイペースに
行動するパンダたちの姿は本当に可愛らしく、目を細めて見入ってしまう。あくせくと働く我々人間にとっては、まさ
にワンダフルライフを送るパンダたちだが、双子を産んだ母親はどちらか1頭の子供しか育てないとか、繁殖のため
に年齢別に暮らすパンダたちは生後1年で母と永遠に別れることになっているとか、意外と厳しい生存ルールの中
で生きていることが分かる。さらに、パンダたちは、やがて施設を出て、野生の山で暮らす日が訪れる。
甘い暮らしは、いつまでも続かないのだが、それでも、パンダたちがワンダフルと思えるのは、その生活ではなく、
パンダ固有の気質からだろう。
絶滅の危機にあったパンダを救うために設立された施設には、
現在約60頭のパンダが人工飼育されている。双子のママに
なった7歳のチャンジーは、初の子育てに挑戦中。
その双子のひとりのジーヨーは、自力でお乳を吸えないほど体
力がなく、おまけに体毛が灰色で、無事に成長するのか不安
視されている。17歳のヤーヤーは、出産間近の行動を取るが、
なかなか産まれない。その理由は想像妊娠だったと発覚する。
繁殖のために和歌山県南紀白浜・アドベンチャーワールドから
やって来た4歳の双子、リュウヒンとシュウヒンは、環境の変化
やオスとしての本能に目覚めたことから、仲良しだった絆が断ち
切れる。
中国・四川省にある成都パンダ繁育研究基地を舞台に、
1年にわたりパンダたちの生活を追ったドキュメンタリー映画。
パンダが教えてくれる心地よい生き方
8月30日(土)より
全国ロードショー
ライター:能登春子



笑いと感動、これぞ落語エンタテインメントの真骨頂!
メインのエピソードというのが、師弟コンビが挑む一世一代の大パフォーマンス。
これは、テレビ出演中にフザケすぎて無期限謹慎中になっている師匠が、テレビ局に仕掛けられて
執筆者や演じた噺家たちが急死して封印されていた落語に挑む。この怪談話が、津川雅彦の語
りと共に再現されていく。ちょっとオカルトっぽい展開と、落語だけにオチが決まっていて見応えがあった。
この師匠を演じるのが、最近は監督(マキノ雅彦)業にも意欲を出す名優津川雅彦。
(そういえば、初監督作の『寝ずの番』は落語家たちの物語だったっけ。)
メインのエピソードが師匠のパフォーマンスなので、終盤は主役が交代。
物語は、小さい頃から真打ちになる事を夢見て落語界に飛
び込んだ主人公の香須美が、伝統芸の重圧や先輩方のセ
クハラに耐えながら、唯一拾ってくれた破天荒な師匠とのエピ
ソードで構成されている。
伝統芸の重圧、男社会の壁、そして破天荒な師匠と前途多難な香須美の行く手に、さらなる難問が立ち
はだかった。一発逆転をもくろむ平佐が、演じた者をとり殺すという禁断の怪談話「緋扇長屋」に挑むと言い
だしたのだ! 落語界、テレビ界から世間までを巻き込んだ一世一代、とっておき大勝負(パフォーマンス)。
若き落語娘と異端の師匠は、とびきりの危機を乗り越えられるのか?
しかも、ただひとり香須美を拾ってくれた師匠・三々亭平佐と
いうのが、これまた一筋縄ではいかない人物。奇行・蛮行・
破天荒の三拍子揃った業界の札付きだから、頭が痛い。
とある不祥事が災いして、もっか寄席にも出入り禁止状態。
一度も稽古を付けてくれないばかりか、隙あらば弟子から遊
び(ソープ)代をせしめようと手ぐすね引いてる有り様、なので
ある。
学生コンクールを総ナメにしたまではよかったが、プロの現実は
やっぱり厳しい。掃除、お茶汲み、着付けの手伝い。先輩方
のお誘い(セクハラ)をかわしつつ、女前座として楽屋の雑用
に走りまわる毎日だ。
昨年、『しゃべれども しゃべれども』では国分太一が二つ目
を演じて喋り方教室を開き、香里奈が落語をしているのを
見て女性の落語家ってあまりいないなーと思ったのだが、
『落語娘』ではミムラが二つ目を演じる。
8月23日(土)より シネスイッチ銀座ほか
全国ロードショー
ライター:木香圭介



日本映画ではお馴染みとなった、1つのことに全力を尽くす熱中もの。
今回は、自転車競技によるロードレースである。こういう作品にありがちなのが、ルールが全く分からないこと。
でも、この作品は主人公がルールを知らないので、見ているコッチ側も一緒に教えて貰える。なので、逆に何
も知らない方が驚きが多くて楽しめるのだ。
特に、この作品はチームワークを大切にしていて、個人戦ではなくメンバーが役割を分担して走る団体戦に
力を入れて、簡単に自転車競技が勝てる程に甘くないことを教えてくれる。
なかなか見応えのある作品だった。
今では廃部寸前になっていた部を立て直したいと願い、奮闘しているマネージャーの桜たちは、部員が増えた
ことに喜ぶが、自分が速く走ることにしか興味がないテルに、エースを守って勝たせ、チームの勝利を優先させ
るチームロードのルールなど理解できるはずもなく、ルールを破って失格となり、以前からの学校との約束で廃
部になってしまう。でも、ライバル選手に勝ちたい元自転車部達は、誰でも参加出来る急勾配の続くロードレ
ース大会で勝負を挑むことにする。
坂の町に育ち、小さな頃から1人、自転車で坂を登ることに挑み
続けてきた超負けず嫌いの自転車バカ=テルがかつては強豪自
転車部の亀ヶ丘高校に入学してきた。
自転車ロードレースにおいて名門と言われていた学校で、テルは
亀高の熱きエース・鳩村や、スピードに絶対の自信を持ち、他の
追随を許さない孤高の天才・ユタなど、初めて自分より速いライ
バルたちに出会い、彼らに挑む為に入部する。
累計売り上げ350万部を誇る曽田正人、伝説の連載デビュー
作「シャカリキ!」(小学館文庫コミック版)が遂に映画化。
主人公は、努力をすることのカリスマで坂バカ・テルに遠藤雄弥
(「篤姫」「打撃天使ルリ」)。
若手俳優集団のD‐BOYSを起用して映画化した青春ストー
リー。
監督は、行定勲監督の助監督をしていた大野伸介。
曽田正人原作
自転車を愛する人のバイブルがついに映画化!
9月6日(土)より 渋谷東急ほかにて
全国ロードショー
ライター:木香圭介




冒頭のカウボーイの正体は、映画のスタントマンのロイで、失恋から人生に絶望したロイは、おとぎ話に夢中
になる少女を利用して自殺の手助けをさせようとする。だが、彼が生み出した6人の勇者たち、そしてアレク
サンドリアの無垢で献身的な愛がロイを目覚めさせる。ロイのように、一度は人生を投げ出し、落下の王国
へと向かった者を救うには。斬新な映像のみならず、慈愛に満ちたメッセージもこの映画の魅力である。
映画では、ロイとアレクサンドリアとの現実世界の物語と、ロイが作り出したおとぎ話が交互に映像化される。
ロイが語るのは、仮面の山賊、元奴隷の黒人、亡き妻への愛に生きるインド人、豪快な爆発物専門家の
イタリア人、繊細な博物学者の英国人、不思議な霊者など、悪漢オウディアス総督に愛するものを奪われ
た6人の男たちの復讐物語。世界24カ国で撮影された美しいロケーションと、摩訶不思議なセットを組み
合わせたおとぎ話のシーンは映像の魔術師ターセムの真骨頂だ。
高い鉄橋を何者かに追われて走るカウボーイ。橋の下には悪漢に
捕らわれたと思しき美女。静かな緊迫感に包まれる中、カウボーイ
がはるか下の川へ落下していく。
あっと驚くモノクロのサイレント映画調の導入部から一転し、舞台は
ロサンゼルスのとある病院へ。時は1915年、オレンジの木から落
下して左腕を骨折した5歳の少女アレクサンドリアは、大怪我をして
入院中のロイの病室へ迷い込む。ベッドに横たわるロイは、好奇心
旺盛なアレクサンドリアに自分が創作したおとぎ話を語って聞かせる
が、そこには残酷な策略が秘められていた。
『ザ・セル』のターセム監督の7年ぶりの最新作。独創的で色彩豊
かな映像と、愛と死が交錯した深遠なストーリーで観る者を美しくも
ミステリアスなファンタジーワールドへ誘う。
映像の魔術師ターセム監督が圧倒的なスケールで描く
愛と再生の物語
9月6日(土)より シネスイッチ銀座ほかにて
全国順次ロードショー
ライター:能登春子


ジェームズ・マカヴォイ



『マトリックス』で話題を呼んだ、銃弾の軌道を捉えたバレット(銃弾)シーン
も登場する、斬新なアクションシーンや、強さと妖しさを備えたA.ジョリー、
野性味溢れる男へと変貌を遂げるマカヴォイら俳優陣の力演と、ウェスリー
やフォックス、そして、フラタニティの真実の姿が次第に明らかになるストーリ
ーなど、ドラマチックな展開にぐいぐい引き込まれる。
だが、この映画の一番の魅力は、日常から飛び出したウェスリーの姿を通
して、生きる意味について考えさせること。ハリウッド製アクション映画らしか
らぬ深遠なテーマが息づき、観る者の共感を誘う。
ダメ男から凄腕暗殺者へ、華麗なる変貌を遂げた努力のヒーロー、ウェスリ
ーの今後が早くも気になる。
そんな情けないウェスリーの前に謎の美女フォックス(アンジェリーナ・ジョリー)が現れる。彼女は、ウェスリーの
失踪した父が偉大な暗殺者で、実は彼にもその資質があるという。ウェスリーは、人生を変えるため、悪人の
みを暗殺する秘密組織に入り、暗殺者になる決意をする。 物語の中心になるのは、ウェスリーが暗殺者の
訓練を受ける過程。フォックスをはじめ、フラタニティの凄腕暗殺者たちの壮絶なしごきにより、ウェスリーは命
を落としかけながらも、心身共に暗殺者として成長していく。
25歳の会社員ウェスリー(ジェームズ・マカヴォイ)は、冴えない人生に嫌気がさしていた。会社では意地悪な
女性上司にいびられ、恋人には会社の同僚と浮気され、その同僚にコケにされても文句も言えない。心の中
に不満を溜め込み、たとえ自分が悪くなくても、「アイム・ソーリー」と謝ってしまう。緊張すると極度に鼓動が早
くなり、不安発作用の薬を大量に服用してストレスをしのぐウェスリーのあまりに惨めな生活は悪いジョークのよ
うで、思わず笑ってしまうが、決して他人事だと思えない人は多いだろう。
人気アメリカン・グラフィックノベルの映画化。
監督は、世界的ヒットを記録したアクション
ホラー『ナイト・ウォッチ』(05年)、『デイ・ウ
ォッチ』(06年)のロシア人監督ティムール・
ベクマンベトフ。
この2作の成功により、ハリウッド進出を果
たした鬼才が、異色のヒーロー譚を生み出
した。
ダメ男から凄腕暗殺者へ、華麗なる
変身を遂げた異色のヒーロー譚
9月20日(土)より
全国ロードショー
ライター:能登春子




地位もお金も女性も、何でも手に入れてきた豪放なスタークの
成長物語として描かれるストーリーを、やんちゃな過去を持つロ
バートが演じるところも意味深で、ニヤリとしてしまう。
ヒロインには、演技派グウィネス・パルトローを迎え、2人のベテラ
ン俳優が、じれったいばかりの恋愛模様を繰り広げているのも見
どころだ。
この映画のポイントは、何と言ってもロバート・ダウニーJr.の起用だ。薬物依存の過去があり、ダーティなイメージ
の根強い異端児俳優ロバートが、娯楽アクション映画で正義のヒーローを演じるだけでも見ものだが、その上、
荒唐無稽なメカスーツまで着用してしまう。めちゃくちゃ強いのに、カッコイイというよりはコミカルな味わいをかもし
出すアイアンマンに迫真の演技でなり切るロバートの姿に可笑しさと同時に感動がこみ上げる。
主人公は、武器開発の天才発明家にして、セレブな実業家の
トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)。
最新兵器のデモンストレーションのために向かったアフガニスタンで
テロ集団に拘束されたスタークは、彼の開発した最新・最強ミサ
イルの製造を強要されるが、こっそりと飛行可能なパワースーツを
造り上げ、見事テロ集団のアジトから脱出する。
だが、自分の開発した兵器がテロリストにも使用されていることに
心を痛めたスタークは、兵器産業からの撤退を表明する一方で、
平和を壊す悪と戦うためにパワードスーツの改良に取り組む。
合金製の人型パワードスーツが特徴の人気アメコミ・ヒーロー、
アイアンマン。
日本では、決してメジャーなキャラクターとは言えないが、この
映画版を見れば、きっと大好きなキャラクターになるはずだ。
自分で開発・製造したメカスーツを身に付けて戦う荒唐無稽
なヒーローのシュールな活躍に、思わずうならされる傑作アメコ
ミ映画の登場だ。
異端児俳優ロバート・ダウニーJr. が生んだ
シュールなアメコミヒーロー


マキノ(津川)雅彦監督の『寝ずの番』に続いての2作目。
それと、立ちはだかる敵の竹内力の演技が大袈裟。
あれじゃ、「岸和田少年愚連隊」のカオルちゃんと変わらないなあ。
でも、この作品はぜひ、シリーズ化を希望したい。
さすが、マキノ家伝家の宝刀を抜いただけに義理と人情に厚いエピソードが散りばめられ、
笹野高史や温水洋一に蛭子能収がいい味を出しているのだが、あるエピソードがこの作
品を長く感じさせる。とても重要な、シーンなんだけどね。
物語は、次郎長と恋女房のお蝶との夫婦愛を軸に、次郎長一家の面々のキャラクターをユーモアたっぷりに
描き、ラストは宿敵との闘いへと雪崩れ込む。
懐の深い次郎長はロクデナシの鶴吉までも拾いあげ、東海道中に名を馳せる親分として一家を構えることと
なる。やがて一家は甲州で一大勢力を誇る黒駒の勝蔵、鬼吉、石松の宿敵で極悪人の三馬政、裏切り
者の久六、次郎長を目の敵にする三島の赤鬼金平らの一派と仁義を掛けた闘いを繰り広げることに!
濡れ衣着せられた凶状旅の道中でも粋な生き様と人柄で男を上
げ続ける次郎長の噂は止まるところを知らず、留守を守る妻・お蝶
のもとにも「子分にしてほしい」と訪ね来るロクデナシが後を絶たない
始末。
清水の料理屋。次郎長(中井貴一)とお蝶(鈴木京香)の祝言が
しめやかにとりおこなわれ…。というのも束の間、三々九度もそこそこ
に捕り方の呼子に追われ晴れの席から飛び出した駆け出し博徒・
次郎長とその子分たち。
出演者は、『寝ずの番』のメンバー+超豪華陣。
中井貴一、鈴木京香、佐藤浩市、竹内力、北村一輝ほか出演。
昔風にいうと、オールスター・ムービーだ。
『次郎長三国志』今回は、監督の叔父であるマキノ雅弘監督が
13本も手掛けた超人気シリーズのチャンバラ劇。
ライター:木香圭介
9月27日(土)より 日劇3 ほか
全国ロードショー
ライター:能登春子
9月20日(土)より シネカノン有楽町2丁目ほかにて
ロードショー





ボクんち、家族崩壊。先に“希望”はあるのだろうか?
なんか、腑に落ちない現実社会の不安を描いたシリアスな作品だなと思って見ていたのだが、
黒沢清作品常連の俳優の登場でこれはコメディなんだと確信した。
それにしても、キョンキョンが大学生の娘がいる母親役を演じるとはねえ…。
家族崩壊ものは今までにも数多く製作されてきたが、この作品は『逆噴射家族』『家族ゲーム』などに匹敵
するほどインパクトのある作品だった。
ある日、家に帰ってみると家の中はごちゃごちゃで、誰もいなくなっていた。
いったい、僕の家で何が起こっているのだろう?
思いがけない不思議な一夜を過ごしたとき、みんなの中にあるもやもやした気分がぱちんと音をたてて
はじけていく…。
それぞれの音符がひとつの旋律に変わるとき、ほんの少しの希望が家族にふりそそぐ。
突然のリストラで職を失い、それを家族に話せないでいる父親
(香川照之)。
トウキョウの線路沿いの小さなマイホームで暮らす佐々木家は、四人
家族。
『回路』や『カリスマ』などを手がけ、世界中に熱狂的な
ファンを持つ黒沢清監督による、家族の崩壊と再生を
描いた物語である。
9月27日(土)より 恵比寿ガーデンシネマ ほかにて
全国ロードショー
ライター:木香圭介


16世紀、イングランド王妃の
座をめぐる姉妹の愛憎劇の
顛末を描いた同名ベストセラ
ー小説の映画化。

自分を差し置き、王の愛人となったメアリーへの嫉妬心から魔性の女へと変貌していくアンと、
メアリーを始め、アンによって運命を狂わされたブーリン家の家族が辿る戦慄の運命があます
ところなく描かれ、見ごたえのある作品になっている。
鬼気迫るナタリー・ポートマンの演技には思わず身震いしてしまう。
アンは、計画ずくでヘンリー 8世の愛を勝ち取ると離婚を迫り、イギリスのローマ・カトリック教会からの脱会、
新教創設という歴史的事件を導き、最後には不義姦通罪で処刑された悪名高き実在の女性。
だが、皮肉なことに英国を救う稀代の女王エリザベス1世の母という顔も持つ。
そんなエキセントリックな女性アンとヘンリー8世との間に起った史実をベースに、対照的な生き様を見せる
姉妹の愛と確執を描き出す。
一族の繁栄のために、王の愛人となり、世継ぎとなる男子を産みことを求められた姉妹。
権力と富を求めた大人の陰謀に巻き込まれたかに見える姉妹だが、アンがとてつもない欲望と野心の持ち主
だったことから、想像を絶する悲劇がブーリン家を襲う。
イギリスの片田舎に住むトーマス・ブーリン卿には、 2人の娘アン(ナタリー・ポートマン)と
メアリー(スカーレット・ヨハンソン)がいた。妹メアリーは、政略結婚で裕福な商人の息子
ウィリアムと結ばれるが、優しいウィリアムとの穏やかな幸せに満足していた。
悪名高いイングランド王妃
アンと妹メアリーの愛と確執
10月25日(土)より シャンテシネ ほかにて
ロードショー
ライター:能登春子



シリーズの魅力である、 とびきり仲の良いハマちゃんとみち子さん(浅田美代子)夫婦の微笑
ましいやり取りも健在。大分県の自然や地元の人々と触れ合う旅行シーンは楽しくて心癒さ
れる。
平凡な日々をただ誠実に生きようとする人々のささやかな物語だが、窮屈な社会で幸せに生
きるためのヒントがたくさん詰まっている。
胃カメラ騒動が伏線となる物語は いたってシンプルだが、現実的で身近なエピソードの数々にぐっと
引きつけられるはずだ。ハマちゃんやスーさん(三国連太郎)がセキュリティ強化のために導入された
会社のカードキーに腹を立てたり、派遣社員の波子が将来に不安を感じたりなど、人と人との信頼
感の希薄や格差社会など、現代のどこか間違っている風潮にユーモアを交えてやんわりと警鐘を与
える。
胃カメラ騒動で知り合った総務部の河井波子(常盤貴子)引率の下、ハマちゃんや同僚たち
は社員旅行で大分県へ向かう。無邪気に釣りを楽しむハマちゃんだったが、図らずも彼の新し
い部下できまじめな高田大輔(山本太郎)が片思いの波子に告白するのを助けることに―。
鈴木建設の会社員、通称ハマちゃんこと浜崎伝助(西田敏行)
はバカが付くほど釣り好き。明け方まで釣りをして会社に直行した
り、職場に入るためのカードキーをいつも忘れたり、Eメールをチェッ
クしなかったり、会社員としてはかなり困り者だが、周囲の人々の
呆れ顔を気にも留めない、陽気で自由奔放なハマちゃんの一挙
一動が愉快。
会社の健康診断にひっかかり、胃カメラを飲むはめになったハマち
ゃんの騒ぎぶりには腹がよじれるほど笑わせられる。愛すべきハマ
ちゃん像を確立した西田敏行は、本当に素晴らしい喜劇役者だ。
初公開から20年を迎えた国民的人気シリーズだが、 根強い
ファンがいる一方で、洋画ファンや若い人々の中には、未見の
人も多いのではないだろうか。だが、それはもったいない。思い
切り笑えて、心がじんわり熱くなる、温かさと優しさに包まれた
極上の人情喜劇なのだから―。
幸せに生きるためのヒントが詰まった
極上の人情喜劇
10月25日(土)より
全国ロードショー
ライター:能登春子



単にミュージカル製作の舞台裏ではなく、人間ドラマの秀作。世界的不況となり、
人々の心が沈む今の時代、ぜひ多くの人に見て欲しい。
あきらめない力の素晴らしさに心から感動する。
ブロードウェイで活躍する日本人ダンサー・高良結香がオーディションに参加し、
奮闘している姿が印象的だ。
現実には受験者たちも苦悩や葛藤を背負い、それでも夢や希望を求めて、オーディションに参加している。
19人の魅力的な「コーラスライン」の役柄同様、映画の中心となる受験者たちもみな魅力的。彼らが緊張や重
圧の中、力の限り踊る最終オーディションの迫力に圧倒される。終幕、過酷な試練を乗り越えて、光輝くステー
ジ衣装に身を包み、コーラスラインを踊る合格者たちの生き生きとした姿に涙が止まらなくなる。
審査にあたるボブ・エイヴィアン(初演版の共同振付)や、バイヨーク・リー(初演版のコニー役 ) を始め、
初演版でキャリーを演じた天才ダンサー、ドナ・マケクニーや作曲家マーヴィン・ハムリッシュなど、懐かし
い面々が登場し、初演版の製作秘話を語るのも見どころ。
今は亡き「コーラスライン」の生みの親、マイケル・ベネットが残した録音テープが初公開されるなど、スタ
ーの後ろで踊る、いわば端役のコーラスラインをめざすダンサーたちの物語に秘められた真実のドラマに
深く心を打たれる。
オーディションには、わずか 19人の出演枠に全世界から3000人の応募者が集まったという。映画では、実際
のオーディション風景にカメラが入り、受験者や審査員たちのインタビューなどから、受験者たちが絞られていく過
程が描き出されている。オーディションといえども、参加者の多くはすでにミュージカルや舞台、映画などで活躍し
ているプロのダンサーたち。彼らの本格的なダンスや歌にはミュージカルの醍醐味が堪能できる。同じ役の受験者
のオーディションを対比させて見せる構成が巧み。ダンスや歌など、人それぞれの違いが分かって興味深いが、自
分の個性を信じて踊る受験者たちの姿に、周囲に流されず生きることの大切さを痛感させられる。
1975年の初演から15年にわたるロングラン公演、トニー賞9部門獲得
など、ミュージカル史に輝く記録を残した「コーラスライン」は、ブロードウェイ
のオーディションに集まった若者の姿を描いた青春群像劇。純粋な夢のた
め、どん底からの復活のため、自分自身の尊厳のためなど、それぞれの理
由からオーディションに臨む若者たちが、苦悩や葛藤、ライバルとの熾烈な
争いを乗り越えて、見事ステージへの切符をつかみとる。
ミュージカルのオーディションをミュージカルで描く生々しいストーリーには、
ミュージカルへの強い思いが宿り、多くの人々を魅了した。
そんな「コーラスライン」のオーディションに密着したライブ版といえる本作
からもミュージカルへの強い思いがずしりと伝わってくる。
2006 年、16年ぶりに再演された伝説的ミュージカル「コーラスライン」
の8か月にわたるオーディションの様子を捉えたドキュメンタリー映画。
30年の時を超えて明かされる
ミュージカル「コーラスライン」の真実
10月25日(土)より 新宿ピカデリー ほか
全国ロードショー
ライター:能登春子



衝撃と感動のスピリチュアル・スリラー
リメークは、オリジナルには勝てないというが、この作品はオリジナルよりも面白いかも。
ホラー度はオリジナルの方が怖いが、スリラーとしてはリメークの方がよく出来ている。
勿論、ハリウッド映画なので予算が掛かっているのもあるんだけど。
もし、ラストがあのような結末でなければ、シリーズ化もありえたかも。
なぜ自分にだけ、次々と不可解なものが見えるのか?真相を探るうちに、シドニーは自分に角膜を提供し
た女性に哀しくも衝撃的な過去があったことを知る。
そしてこの「目」は、それを受け継いだシドニーが果たさなければならない「ある宿命」も映し出していた―。
カフェで突然襲いかかる女性、マンションを徘徊する少年、見ず知らずの不気味な部屋の風景、怪しげな
黒い影、106という謎の数字…。すべてが見えないはずのものなのに―。
幼い頃に視力を失った盲目のバイオリニスト、シドニーは姉の
すすめで角膜移植手術を受ける。ところが次第に視力が回
復していくにつれ、自分の目には「見えないはずのものが見え
ている」ことに気づくようになる―。
出演は、ジェシカ・アルバ、「GOAL!」シリーズのアレッサンドロ・
ニヴォラ、「スーパーマン リターンズ」のバーカー・ポージー。
監督は、「THEM ゼム 」のダヴィド・モロー&サヴィエ・パリュ。
でもトム・クルーズが製作に参加していた時は、中田秀夫監督で
主演はレニー・ゼルウィガーだった。オリジナルの舞台は、香港&
タイから、ロス&メキシコに。主人公は、バイオリニストになっている。
2002年に製作された、香港&タイ合作のパン兄弟監督作品
『the EYE【アイ】』のハリウッドリメーク・ヴァージョン。
物語は、オリジナルと同じく角膜移植手術で目が見えるようにな
った女性が、見えなくていいものまで見えてしまうスピリチュアル・
スリラー。
11月1日(土)より 渋谷東急 ほか
ロードショー
ライター:木香 圭介



原作は、10代の少女の日記形式で書かれたベストセラーシリーズ『ジョージアの青春日記』。
同じくイギリスの大人気作『ブリジット・ジョーンズの日記』のティーンエイジャー版と評されるが、『ブリジット〜』
ほど、シュールな毒も参考になる教訓もない。本当に単純でかわいい青春映画。
だが、たわいもないことに一喜一憂していた10代の頃のまぶしく、甘酸っぱい青春の思い出にどっぷり浸るのも
意外と悪くない。
ディープキスの練習をしたり(それも好きでもない男の子と!)、クラブでパーティーを開いたりと、今どきのイギ
リスの中学生のマセっぷりに驚く。その一方で、爽やかなロビーを巡る、ドン臭いジョージアと性悪なリンジーと
のバトルは幼すぎて、中学生の恋愛模様にどこまで入り込めるかがこの映画のキーになる。だが、明るく、
愛嬌たっぷりなジョージアを始め、個性的な役柄を演じるティーンエイジャーの俳優たちの初々しい演技には
好感が持てるし、完全に脇役に徹していたジョージアの両親が最後に良い味を出してほろりとさせる。
イギリス南部の小さな町ブライトンに住むジョージアはごく普通
の中学生。
風変わりだけど愛すべき家族や、思春期の悩みを共有できる
友達に囲まれて楽しく過ごしているが、イマイチな顔やスタイル
に悩んだり、クラブで誕生日パーティーを開くことを頭の固い両
親に反対されたりと、ジョージアなりに憂うつな問題も抱えてい
た。そんなちょっぴりイケてない日々を送るジョージアが、転校
生のロビーにひとめ惚れをする。だが、すでにロビーは色気ムン
ムンのビッチな同級生リンジーと恋仲に。それでもめげないジョ
ージアはロビーを振り向かせようと奮闘する―。
イギリスからやって来たキュートで小粋なラブコメディー。
14歳の女子中学生ジョージアの恋と悩みに明け暮れる日常
をほのぼのとしたタッチで描く。
恋に恋した甘酸っぱい10代の青春がよみがえる
ライター:能登春子
11月15日(土)より 恵比寿ガーデンシネマ ほか
ロードショー



ハリウッド映画製作の裏側をブラックに描いた
超ヘビー級サバイバル・コメディ。
それにしても、カメオが豪華。
あのクールなイーサン・ハントを演じた俳優のぶっ壊れた演技。
よくあそこまで、演ったもんだ。びっくりした。
随所に入る映画ネタには笑えたが、あとのセリフは下品で汚なすぎ。途中で、字幕を読んでいる
のが嫌になってきた。まあ、アメリカはテレビでの放送禁止用語が多いので、映画でこれだけの
汚いセリフを言うと、受けるんだろうけど…。
だが、撮影現場は混乱して僅か5日で予算オーバー。そこで、俳優たちだけをジャングルに置き去りにして、
至る所にカメラを設置してのドキュメンタリータッチでの撮影を決行することになるが、迷って本物の危険
地帯に入ってしまい、本物の麻薬組織と戦ったり、ジャングルから命がけで脱出しなければならなくなって
しまうハメになるという大サバイバル劇。
物語は、アクションスターだが作れば作るほど外し、アカデミー賞狙い
の感動作も悪評を受けた俳優(ベン・スティラー)と、特殊メイクで1人
何役も演じる下品なコメデアン(ジャック・ブラック)と、アカデミー賞
主演男優賞を5回も受賞する演技派のカメレオン俳優(ロバート・
ダウニー・Jr)が、ベトナム戦争回顧録「トロピック・サンダー」で共演
することになる―。
共演は、『スクール・オブ・ロック』の続編が決まったジャック・
ブラック、『アイアンマン』が大ヒットし、『アイアンマン2』の製
作が決まっているロバート・ダウニー・Jr.、渋い演技のニック・
ノルティ。ほかに、驚きの豪華カメオ・スターが出演している。
この作品は、『ミート・ザ・ペアレンツ』『ナイトミュージアム』の
ベン・スティラー監督・製作・脚本・原案・主演によるパロディ
満載のオバカ・コメディ。
ライター:木香 圭介
11月22日(土)より 丸の内ピカデリー1 ほか
全国ロードショー

[11月15日アップ]